鍼灸専門 3,300円
痛くない鍼 ひとりひとりに合わせた治療
首の痛み 鍼灸 天候や季節的な変化から~痛みを経絡から。
首の痛み 鍼灸 経絡治療の考え
首の痛み 鍼灸 自然の中にある考えを生かす
首の痛みを訴えていらっしゃる方の特徴として、首を後ろに反れない、左(右)に回せない、と言う動作時の苦痛を伴うケースが多いです。
首への鍼灸は当治療室においては、その方の体質、または日常の疲労等、抱えている内面的なものと外からの影響としての冷え、気温差等、様々な要因が重なって首の辛さが出てくると考えます。何が原因か、と言うことは実際の痛みのひどい時には考える余裕もないことと思いますが、前兆として疲労や冷えなどにより首の後ろがパンパンに硬くなっているという状態が続いていた、等、ひどい痛みが出る前の段階の身体の反応が出ていることも多いです。ただ、その段階ではそうひどい痛みではないため、どうしても「やり過ごしてします」場合が多いです。
首の痛み 鍼灸 天候
もちろん、体質は個人個人で異なりますが、冷えが原因であることが多いです。気力体力が充実していて冷えの影響をあまり受けない状態ならいいのですが、どうしても疲労が抜けきらない、ストレスが溜まって肩がこる状態が続いている、スマホなどを見続けて目や首が疲れている等、一定期間、心身にとってマイナスの要因が続いているときに、冷えが身体に「悪さ」をしてきます。
他にも頭痛、胃腸の調子が良くない、冷えも冬だけでなく夏のエアコンや、季節問わず髪の毛を洗った後に乾かさなかったために首筋が冷えた等が引き金となる場合もあります。
天候もここ数年は前日との気温差が大きい、同じ季節でも一年前の同じ時期と比べて寒い、暑い等何かと落ち着かない自然界の影響も私たちは受けています。自然、天候の大きな動きは意外と、知らず知らずのうちに心身に影響してきます。
それは脈(みゃく)の状態にも現れます。暑い時期と寒い時期では脈の状態が異なりますが、寒い時は脈は沈み、暑い時は浮かんでくる。こうした脈の状態も季節感がズレている近年においては脈が本来その季節に打っているべき状態の脈ではないことがあります。気の流れも落ち着いていられず、心身の不調につながりやすくなると言うことが脈からも読み取ることができる例もあります。
首の痛み 鍼灸 身体の内と外
季節に合わせた身体、脈の状態を保つことが身体の不調を良くしていくために鍼灸で出来ることです。それは首の痛みの場合も同じです。首がつらい時は、痛みのため脈が大きく感じられるように打っていることが多いです。この大きい脈を落ち着か節ためのツボと、季節に応じた脈になっていくようにするためのツボ、この2つのツボを組み合わせて鍼灸を行います。
身体の内側から回復力が出るように働きかける効果のあるのが季節に合った身体にしていくツボです。精神安定効果や全身の緊張を緩める効果、消化吸収能力を上げる、休息しやすい状態にしていく効果があります。
一方で、直接、首の状態を改善させる効果のあるツボもあり、これは、後ろに首をそらすことができない、横を向けない等、動きの方向性と、実際の筋肉の硬さの状態によりツボを選びます。
首の深い所の硬さを取るために脚や腕のツボを用いることもあり、特に急に首が痛くなる、寝違えのような状態の時には直接首に鍼をあまりしない方法で、腕や脚のツボから首の筋肉の硬さを取る方法もあります。多くは脚、腕のツボに実際に首の動きを良くする効果のあるツボがありますので、腕や脚のツボをよく見て、同時に首の緊張の取れ具合を確認しながらツボを選びます。そして、そのツボが本当に効果があるかどうかは、脈の状態がしっかりと落ち着いた脈になるかを確かめながら鍼灸を行うことで身体の内側からの回復力が首に届くか、と言うことも確認をしながら診て行きます。
すぐ、その場で、治療直後に痛みが引く例もありますが、実際には痛みが少し残る、半分くらい楽になったと言う場合と、少しだけ楽になったという場合など、当然ですが人それぞれ効果も異なります。
大切なのは、すぐに、大きく改善するに至らない場合でも日を追って楽になるようにしていくことです。痛みのピークを過ぎていくまでの辛さと、ピークを越えつつある頃、超えた後とそれぞれのタイミングで鍼灸の加減を使い分けることです。どのツボ、と言うのも大切ですが、加減の使い分けが状況により必要となるのも当然のことです。
特に痛みのピークの時に加減が必要で、首の痛み、炎症反応が強い時には首の局所にのみ治療のツボを求めずに一歩引いて全身の状態から診て行くことが必要です。加減の必要性を読み取りながら、患者さんにも「今はピークの状態、段階なのではないか」と伝えています。痛みのピークを越えつつある頃には首以外の、たとえば腰の緊張などが緩んでくる反応が見られますので、そうした反応が見られた際に、だんだんと状況は変わってきていますと、と伝えます。