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坐骨神経痛が良くなるための鍼灸

坐骨神経痛、傾向

何年も脚のしびれ、ふくらはぎ、足の裏、指先、お尻や太ももなどがつらいと言う方の場合、経過として症状が固定化してしまっている状況(しびれのある部位が決まっている、つらさの出やすい時間帯の傾向がある)の場合、、痛みやしびれを楽にするための道筋として、つらい所に直接鍼やお灸をするだけでなく、睡眠や身体のだるさ、胃腸の調子などを同時に整えることをしていけると結果的に少しずつですが脚(足)の調子が出てくる、歩きやすくなる等の変化が出てきます。

筋肉の硬さの左右差を整えることを指標としつつも

臀部(お尻)、太もも、ふくらはぎ等の左右の筋肉の状態を確認します。皆さん、必ず右と左で硬さに左右差があります。硬いから痛みがある、しびれる、と思われるかもしれません。しかし、実際にはつらさのある方の脚が柔らかい場合があります。筋肉が奥の方が硬くなり伸び縮みしにくい状態になり、奥の方に隠れるようになっていると意外と表面から触れて診てもはっきりと硬さを感じないものです。反対側のつらくない方の脚の筋肉の方がはっきりと硬さがあることも多いです。

つかみ所が出てくるように、筋肉もツボも

そのため、奥の方に隠れた、伸びない筋肉を表面に、深い所から浅い所に「浮かせる」ようにしていくとつらさが楽になってきます。硬さの位置を移動させる、と言うのは実際には身体の右と左は硬さが対になっていることが多く、一方が奥が硬ければ反対側は表面が硬い、と言う関係性になっていますので、その左右差を整えるということを行います。表面が硬い方ではなく奥が硬い方の表面に浅い鍼をします。奥の硬い所に鍼をするのではなくあくまで浅い所に軽めの鍼を行うと奥の硬さがだんだんと取れてきます。

体力を基準に(隠れたツボ)

硬さが取れる、と言うより実際には硬さの位置が移動するという感じです。奥の方に硬さがあり、その硬さが奥にあり続ける時間が長いほど「定着」し、硬さが「変化しにくく」なってきます。硬さのある場所が固定化するより移動する方が痛みしびれが変化しやすくなります。

硬くなっている、固執したような硬さはなかなか動いてくれません。そのため、表面からやさしく、じわじわと軽く働きかけることで、奥の硬さが動いてくれるように仕向けて行きます。直接働きかけてもなかなか動かない硬さは浅い所から、または周囲の少し離れた所にあるツボから働きかけると不思議と動いてくれるようになります。

脚の辛さの場合、どうしても足にばかり意識が行きます。あまりにつらいと他のことを考えられない、精神的にもいっぱいいっぱいになることも当然です。辛さがよくなるために、脚以外にも大切な見逃せないところがあり、それが自然治癒力を高める、免疫力を高めると言ってもいいかと思いますが背中、お腹のツボに回復力を促すツボがあります。内臓に直結する背中のツボなどは特に必須で足のツボと組み合わせて診て行くことで回復力を促します。脚だけを診てなかなか上手くいかないという場合、身体の奥の方の回復力に働きかけると言うことを考えてみるといいと思います。睡眠や精神安定効果などの効果もあります。睡眠がとれるようになることも脚の状態を良くするうえでとても大切です。

傾向として30代、40代くらいまでの方の場合は筋肉の硬さがあるところが奥の方でも、その奥の硬さが割と早く取れることが多いです。年齢が高くなるほど、奥の方の筋肉の硬さの固執した状態が取れにくくなる傾向はありますが、なぜ辛さが出たのかの原因として年齢的な要因も考慮すべきであると、年齢による筋肉の状態から(硬さの取れ具合の傾向)も、若い方とご年配の方と同じ治療法ではないと言うことも示唆されるところかと思います。その場合に背中のツボなど回復力を促すツボを併用することで足の状態も回復させていくと言うことが大切になります。身体の中の調子が整うと足の状態も回復しやすくなるからです。体力面、回復力での身体の変化が「筋肉の硬さ」にも現れているなと感じることは実際にあります。その硬さの質により鍼の加減をしながらひとりひとりに合わせて診させていただくことが大切だと感じています。

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